今回は、中小企業が適切なクラウドERPを選べるコツ、ノウハウについて書いていきたいと思います。なぜ適切なという言葉を組み入れてるかと言いますと、ERPという製品は各メーカーによって得意不得意があり、万が一間違えた選択をしてしまいますと、使い物にならない場合などもあります。中にはミスマッチを防ぐために、無料トライアルが出来るERPシステムもあったりするので、導入までには検討する時間を十分とってから、どこの会社のクラウドERPを利用するかをきめていきましょう。
ERPの意味として
このブログでは何度も説明している部分になりますがそもそもERPとは、を知って頂くとここからのお話が理解しやすくなるかと思います。中小企業向けERPとは
ERPという言葉に馴染みのない方にとっては、基幹システムという言葉に置き換えて頂き、このブログを読み進めて頂ければと思います。 要は、会社の業務システムを一元管理しているシステムのことになります。 在庫管理や、販売管理、財務会計、人事労務など社内はたくさんシステムで管理していることがあるかと思います。それをバラバラに管理していると大変です。データの連携に時間がかかったり、二重チェックをしないといけない手間が発生したり、クラウドではないシステムであれば、会社の固定のデバイスで処理をしないといけなかったりと、面倒なことが多くありますので、そういった業務管理をしてくれているシステムを一つにまとめる。一元管理したシステムのことを、基幹システムであったり、今回のようにERPというシステムの名称で呼んでいます。
クラウドERPの選び方
さて、今回テーマにしている、適切な選び方について切り込んでいきたいと思います。上記で述べたように、業務システムを一元管理してくれるシステムのことをERPと呼んでいます。さらにそれがクラウド化されていることをクラウドERPとして呼んでいます。そのERPをインターネットで調べるとERP比較サイトなどで、それぞれのメーカーが出している特徴を見ることが出来ます。 そこに掲載されている内容をよくよく見てみると、販売管理、在庫管理、財務会計・人事労務がメインの機能として構えられていることが多いのですが、全てを満遍なく満たしているERPというのは以外と少ないことがわかります。
財務会計に強いERP
まず、月額がとても安いERPなどで多いのは、財務会計システムに特化しているERPが多いです。月額3,000円程度でERPが使えるという売り出し文句があったりしますが、これには注意が必要です。確かに、財務会計機能が強くて、他の業務システムも使えるのであれば大変安いですし、このシステム一択でも良い!のですが、ほとんどの場合、在庫管理機能や販売管理機能などがオプションに設定されています。そのため、正直クラウドERPというよりは、会計システムと名称を変えた方が良いのかな?という所感です。ただ、電子法改正の見据えて財務会計をメインで利用したいとかんがえていらっしゃる場合には好都合です。
在庫管理に強いERP
在庫管理システム単体ですと、安い在庫管理専用システムがありますが、ERPでも専用システム同等の機能を持っているクラウドERPはあります。ただこの際注意頂きたいのがコストになります。ネットショップを連携させる在庫管理システムの相場は月額10,000円~などがありますが、ERPで在庫管理をするとなると月額70,000円程度までになります。コスト面だけで考えると、専用の在庫管理システムになびいてしまうのですが、ここにも落とし穴があります。
在庫管理システムは、実店舗との連携が出来なかったり、販売管理など他の業務システムとの連携が出来ないことがほとんどです、出来る方法としてはオプションを申し込むことや、既存システムのカスタマイズを行うことが必要になってきます。そこまですると結局、月額費用は5万程度まであがってしまうことがあります。そうなると、残り20,000円程度で、販売管理、財務会計・人事労務があるクラウドERPの方がコスパのよい製品となります。これも考え方にはとりますが、クラウドERPであれば、クラウド帳票や、仕入れ輸入の為替計算などもついているものもあるので、わずかな安さを求めるよりは、コスパ重視でERPを採用されることをおすすめします。
販売管理システムにつよいERP
最後に販売管理に強いクラウドERPについてです。こちらが強いシステムですと、会社全体の業務がうまく回ることが多いことがあります。さらに電子法改正によって帳票の電子化が必要になるのですが、そういった部分もERPの販売管理システムで可能になります。その他、見積書、納品書、注文書などの営業段階でやりとりする書類なども電子化でき、電子保存が出来るので、2022年1月から施行される電子法にもちゃんと対応出来るので、ここの販売管理機能はERPとして是非メインとして使えるタイプのものをおすすめ致します。